生徒が十分準備をして臨めるような仕掛けを作る
「話すこと(やりとり)」をどう評価するか。
普段の授業で見取りたくとも、実際問題難しいところではあります。
そこで、スピーキングテストを実施している先生も多いのではないでしょうか。
本記事では、私が行ったスピーキングテストをご紹介します。
以下の考え方に同意できる人は、参考になると思います。
このテストは、先輩のS先生にアドバイスをいただいて作成しました。ほぼS先生の真似です。
大変お世話になりました。
- 生徒の心と頭の準備をしっかりさせて臨ませたい(即興とは逆の考え方です)
- 「やりとり」と「スピーチ」両方評価したい
- ALTを活用したい
実施方法
※こちらをダウンロードしてから記事を読むとわかりやすいです
事前(SpeakingTestの1か月前から準備を始める)
- 20個程度の一問一答リストを作成し、授業の初めに練習する。
練習方法は、初めてプリントを渡すときは時間をかけて自分の答えを考えさせます。
自分の答えが準備できたら、見ながらペアで、順番に。
授業前に20問すべて練習する時間はないので、5問くらいずつ進めていく。
何日か同じ活動をしたら、次は見ないで。ランダムに。など、日々進歩できるように仕掛ける。 - テーマ英作文(教科書にあるものでOK)を書かせ、添削し、暗記させる。
「自己紹介」「家族紹介」「冬休みの思い出」「将来の夢」「夏休みの予定」など。
できれば事前に定期テストに出題したものだったりするとよい。
こちらも、授業の最初に暗記時間を設けて練習させる。 - テストの日付・方法・評価の詳細を知らせる。
【テストの詳細】
・1対1の面接形式
・20問の一問一答から5問質問される。+テーマ作文スピーチ+スピーチに対する質問2問。 - 上記1~3が1枚にまとまったプリントを渡す。
当日
1対1の面接形式です。
一時間に全員を終わらせることは不可能です。ですので、2つのグループに分けます。そして、別の日に行います。
先生によって評価の差が出ないよう、全員ALTにやってもらいます。
グループ分けは出席番号でかまいません。ただし、1か月前に知らせることが大事です。
「○月○日に出席番号順で、▲さんから□さんまで。次の日は☆さんから★さんまで」
といった具合です。
一週間程度空いてしまう場合は、英語が苦手な生徒を後ろにしてあげたいですね。
「先生がランダムに決めました」といって有無を言わさず順番を貼りだしましょう。笑
面接時は、生徒は事前に配布して、練習を積んだプリントを持っていきます。
その他の生徒は、先生と教室で練習したり、ワークを解いたりして待ちます。
プリントをALTに渡し、面接スタートです。
この時、次の生徒は面接をしている生徒の後ろに座り、その様子を見ています。
「なるほど、こんな風に行われるんだな。」という心の準備ができるようにします。
一番目の生徒には、一回「リハーサル」をしてあげましょう。
評価方法
- 一問一答パート
それぞれ1~5点×5問=25点満点 - スピーチパート 5点満点
- スピーチについての質問パート
1~5点×2問=10点満点 - 合計40点満点
ほとんどの生徒が30点以上を取れる!点数も開示してあげましょう。
実際にやってみると、1か月前から準備をして臨んだおかげで、苦手な生徒でもだんまり0点ということは全くありませんでした。
30点以下の生徒はいませんでした。
S先生は、上に書いたパートごとの点数を一人一人に個票で渡して、ノートに貼らせていました。
私はそこまでできなかったので、点数を知りたい生徒に口頭で教えました。
筆記テストの範囲と被るようにしてあげると、相乗効果で筆記テストの点数も上がると思います。
また、1年に数回(理想は4回)実施することにより、自分の成長もわかります。
慣れてないうちは、一問一答を15問に減らしたりするなど、アレンジしてみてください。