道徳の授業スタイル

道徳

「当たり前のこと」を確かめても面白くない

中学校でも昨年度(平成31年度)から、道徳が教科化となりスタートしました。
私は道徳が大好きです。なぜなら、普段数学や英語などの5教科の授業であまり活躍できない生徒でも、道徳になるといきいきすることが往々にしてあるからです。
道徳は、考えさせるべき「価値項目」があります。でもその多くは「当たり前」のこと。

たとえば、

「いじめはよくない。」「ルールは守る。」「ふるさとを大切に。」

でも、それを

「なぜ」なのか?

また、自分はできているのか?

できていないのは、なぜなのか?なぜ、難しいのか?

を考えさせるのが楽しいのです。突っ込んで聞くと、生徒ものってきます。

この「突っ込んで聞く」のを「補助発問」と言ったりします。

授業スタイル

1.その題材にあった世間話(2分)

2.範読(10分)

3.質問1:本文の内容から読み取れるもの(10~20分)
(なぜ〇〇くんはこう思ったのだろう?こう行動したのだろう?)
※補助発問:〇〇ではだめだったのかな?君ならどうする?なぜ?

ここの質問は、書かせないことも多いです。その場で考えて自由に言わせます。

板書はキーワードのみ。でも、私は結構書きすぎてしまい、板書が文字だらけになります・・・。

誰が発言したのか、できる限りネームカードを貼ります。

また、リレー指名をさせて、なるべく教師がいちいち反応しないようにします。

でも、つっこみたいときや、どうしてそう考えたのか知りたいとき(価値に迫れそうなとき)、ある生徒の発言についてみんなで考えたい時はリレー指名を中断し、コメントを加えることもあります。

4.質問2:自分の生活と照らし合わせて(10分)
(〇〇するためにはどうしたらいいのだろう?どんなことが大切だろう?)

5.今日の感想(10分)

意識していること

  • 教師が一人一人の発言にいちいち言及しないこと
  • 「取り上げたい」「考えさせたい」と思うときだけ口をはさむ
  • 生徒の発言に対してどう思うか、つなげて発言させること
    (ただ発表が続くのではなく、一つの意見に対してどう思ったか言わせる)
  • 教師が価値づけないこと。でも、狙う価値観と離れそうな時は厳しく指導します。ふざけたり、大きく倫理観がずれていることを言ったりしたとき。
  • 当たり前のことを言って終わりの授業にしないこと

とはいえ、全部完璧にできるわけではないし、生徒がどんな発言をするのかわからないのでドキドキします。薄っぺらい授業になることも多々あります。

授業を作るときに考えること

  • 予想される発言と、それに対する突っ込みを考えておく
  • 生徒が感想に書いて欲しいことをイメージし、そこに迫るにはどんな発問がいいか逆算して考える
  • 発問を多くしすぎない
  • 書かせすぎない(生徒は書くのに思ったよりも多くの時間を要するので、書かせずその場で言わせるのもよい。慣れれば結構話せるようになる)

道徳が苦手という方も多いですが、まずはやってみることです。案外楽しいと思いますよ。ぜひチャレンジ!

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